マウスピース型矯正にアンカースクリューを使用するメリットと注意点
矯正治療を検討中で、詳しい情報を調べている方なら「矯正用アンカースクリュー」という言葉もご存知かと思います。一般的にはワイヤー矯正で用いられる装置ですが、ケースによってはマウスピース型矯正にも使用できます。今回はそんなマウスピース型矯正にアンカースクリューを使用するメリットと注意点をわかりやすく解説します。
▼そもそもアンカースクリューとは?
アンカースクリューとは、顎の骨に埋め込むネジのことで、歯を動かす際の強力な固定源となります。インプラント矯正と呼ばれることもありますが、施術の目的は全く異なります。
▼適応症例の幅を広げられる
マウスピース型矯正は、装置が目立ちにくく、治療に伴う痛みも少ないことから、快適に歯並びの治療を進められる優れた矯正法ですが、ワイヤー矯正よりも適応できる範囲が狭い、という欠点があります。アンカースクリューを活用すれば、マウスピース型矯正の適応の幅を広げられるだけでなく、治療の精度も高めることができるのです。具体的には、上の前歯を歯茎の方向へ押し込んだり、奥歯を後方へと移動させたりする処置がしやすくなります。
▼取り外しが面倒?
アンカースクリューとマウスピース型矯正装置をつなぐのは矯正用のゴムです。固定式のワイヤー矯正ならとくに問題はないのですが、着脱式の装置であるマウスピース型矯正は、マウスピースを取り外す度に、ゴムまで外さなければならないのです。再びゴムを装着する際も患者さまご自身で行っていただきます。その他、アンカースクリューが緩んだり、奥歯が沈みやすかったりするなどのデメリットがあります。
▼まとめ
このように、マウスピース型矯正にアンカースクリューを用いることで、適応症例の幅が広がりますが、それなりのデメリットを伴うことも知っておきましょう。
2021年12月16日 (木)
カテゴリー : 小児矯正 , 成人矯正